店舗を貸すときに注意する3つのポイント

入居テナントが決定すればいよいよ契約手続きに入りますが、賃貸大家としてどんなところに気をつけておくべきでしょうか?

仲介業者になんとなくで任せていませんか?

契約手続き。

一般的には仲介業者が借主と貸主の間に入っていると思いますが、不動産業者も慣れていないとトラブルになったりするので、しっかり注意しましょう。

自分でテナントの契約をしている方もいらっしゃるかもしれませんが、経験豊富な大家さん以外はできるだけテナント取引に熟知したパートナー(不動産業者)をみつけてくださいね。

今回の投稿は、店舗を貸すときに大家さんが注意するべき3つのポイントについてご説明します。

不動産業者の得意、不得意

注意点の前に、不動産屋には得意不得意があるのをご存知ですか?

不動産会社には、売買や居宅賃貸が得意であっても、事業用賃貸の取引は得意とは限りません。ほとんどの業者は不慣れで不得意である分野です。

例えば、住戸の募集はA社なのに、1階店舗の募集はB社の看板がかかってるのをみたことありませんか?

※イメージです






(写真はイメージで使用。住戸も店舗も当社が募集・管理してます)

こちらの事例でいうと、住戸の賃貸管理はA社にお願いし、店舗だけB社にお願いしているとそういう状況になります。

同じ賃貸マンションの中で、なぜ業者をわけているんだろう・・・と疑問に思いませんか?

注意してマチナカを観察してみると結構みかけることができます。

一括して同じ不動産業者に頼まない理由があって、店舗には店舗に強い業者があることを経験的にご存知なんです。

一見、大家さんからその違いは見極めにくいかもしれません。なぜなら不得意なA社にお願いしても、正直に苦手と断らず、頼まれたら「任せて下さい!」と引き受けてしまうからです。

不動産屋の性?

実は不動産業者の圧倒的多数の担当者が不慣れで不得意なのが店舗や事務所の事業用不動産取引です。

取引担当者も、経験不足から何に注意すべきか、わかっていなかったりします。

ですから大家さんに必要なことは

自己防衛&自己予防。

契約に不備があって、入居後に困るのは大家さんです。

他人任せにせず、ちゃんと契約がなされているかしっかりとチェックをいれましょう。

そこで、どこをチェックすればよいか、3つに絞って解説していきます。


大家さんが店舗を貸すときに注意する3つのポイント

最低チェックしたい3つのこと

『契約のチェックってどこを?』もちろん契約書は隅から隅まで目を通して頂きたいものです。
色々とありますが、中でも

最低この3つはチェックしておいてください

①店舗引渡し時の取り決め
②店舗退去時の取り決め)
使用目的)

賃貸契約でトラブルになりやすいのはこの3つです。

借主との間で認識に間違いがでやすいところです。

他社と契約を進めている途中のオーナーから相談されるケースもあります。


少なくとも

この3つを抑えておきましょう。

事業用賃貸は、住宅用賃貸と上の3つを比べると違いがよくわかります。

住宅用賃貸は用途も「住まい」で、キッチンなど設備は使える状態にして渡す、退去時はガイドラインに沿うなど、全員が知っている一定のルールがあります。

事業用賃貸は用途が違うこともありますし、入居時の状態も退去時の状態も物件によって様々なので、認識が違うことがよくあります。

事業用賃貸は一定のルールが少なく借主のイメージと貸主のイメージが一致しにくいのです。

住宅用賃貸では借主が部屋を大きく模様替えしたり改装工事をするのも禁じられています。そしてそれは一般的に知られているので認識に違いがあるということもないと思いますが、事業用賃貸ではどうでしょうか。

多くの場合でそのままで使わず、大小の工事が発生します。

売買ですと購入した側の自由にすれば良いですが、賃貸はそうもいきません。

仲介業務だけで考えても、借り物に工事を加えて最終的に貸主にお返しするものですから売ってしまうよりも難しいといえます。

借主と円満にお付き合いをするためにもちゃんと契約で決めておくことが大切になります。

①店舗引き渡し時の取り決めをしっかりしておく

以下は店舗引き渡し後によくあるご相談事例です。

ご相談事例

・「エアコンが壊れているから、家主さんの負担でなおして欲しいといわれている。私が負担するものでしょうか?」

・「私のもので売れるものがあったので、引き渡し前に持ちだしました。無いと困るから戻してくれといわれている」

・「解体する約束をして解体後引き渡したが予定していないところまで解体するようにいわれている」

・「処分されたら困るものを勝手に処分されたが費用を請求してよいか」

よくあるご相談ですが、契約当事者で自由に取り決めることなので、契約内容はどのようになっているかお尋ねすることになります。

補修負担区分や設備について、認識や引渡し状態が曖昧になっていておきたトラブルの一例です。

中でも補修負担のご相談は多くなっています。

トイレやその他備品、特に居抜であれば家具類、什器備品関係の扱い。不用品は誰がどこまで処分するか、してよいか。

費用負担など、できるだけわかりやすいように取り決めることが大切です。

対策例
・設備付帯表、負担区分表など作成する。
・貸主側工事のあと引き渡す場合は工務店を交えて現地で説明をする。
・内見時より撤去品が出る場合は双方立会で現地確認する。
・誤解を招く説明はしない。

下記のような場合は行き違いが発生しやすいので、特に注意が必要です。

・閉店予定の営業中店舗 。
・居抜物件。
・貸主工事が発生する店舗。
・賃貸借契約を引き継ぐ形での借主変更。

②店舗退去時の取り決めをしっかりとしておく

2つ目は、退去時の取り決めです。

ご相談事例

・「借りたときはボロボロのトイレを新品に交換したから買い取ってくれといわれている」

・「家主さんもこの工事は了承したでしょうと回復工事を拒否されている」

・「最初に、退去時はそのまま退去してくれたらいいよと約束したが、使えないものばかりで困っている」

・「残置物といっても回復義務はあると認識していたが、借主と意見が対立している

認識の違いは退去時に発覚することが多く、形となってトラブルとしてあらわれるのも退去時が多いのです。

大家さんが遠方に住んでいたりしてお店の様子がわからないと、退去立会時に初めて知ったという話も珍しくありません。

トラブルの無いようにしっかり基準をつくっておきましょう。

どのような店舗にするつもりなのか、申込の段階でどのような改装工事を予定しているかは尋ねるようにしてください。

今回のようなご相談には対策例として、下記のような文言を特約に付したり、注意する良いと思います。

対策例
・原状回復の定めがしっかり入っているか確認し現実に沿う内容にする
・如何なる事情であっても買取請求は行使できない文言を特約する
・工事予定内容をヒアリングし、退去時にどういう状態に戻すことが原則か明記する
・契約時に安易な回復免除の約束はせず、退出時において貸主が認めることを要件にする
・借主の造作設備の変更・処分については、事前に工事図面や書面で貸主の許可を得て行う

③使用目的

3つ目は使用目的についてです。

ご相談事例


・カフェだから貸したのに、焼き鳥屋に替えられた

・近隣のことを考えて昼の業種を募集したのに、昼をやめて深夜に営業しだした

家賃を問題なく払われていると、厳しいことをいいにくかったりもしますが、貸すときの認識が一致していないことが原因の多くになっています。

借主側に悪気が無いこともよくありますので、予めちゃんと認識頂くように書面にも起こしましょう。

貸主は、カフェをやるから貸したと思っていても、借主側はカフェが儲からなければ別の業態も視野にいれているかもしれません。

ちゃんと家賃を支払いしており適法な営業であれば、制限される覚えは無いと考える方もいるのです。

飲食店だけでも、カフェ、定食屋、焼き鳥や焼肉、カレー店やバーと様々。制限がある中で貸しますよということをしっかり伝え、契約内容としましょう。

【対策例】
業種や営業時間などの要望がある場合は下記のように使用目的を明らかにして、必要があれば特約にも明記しましょう。
×  事業用 、店舗 、飲食店
〇  飲食店(カフェ)

特約に以下のように明記する
〇  営業時間は11時~19時までの間で相談とする
〇  使用目的の変更は、事前に貸主の書面による承諾を要す

まとめ

店舗を貸すときに注意する3つのポイントを解説させて頂きました。

いかがでしたか?経験的にはこの3つ抑えておけば大丈夫です!

とはいえざっくりと簡単にお伝えしていますので、注意するポイントは契約ごとに多数存在します。

取引には事業用不動産をメインに扱っている、気の合う良いご担当者さんを見つけられるといいでしょう。


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