瓦だもの

トユ(樋)の真上まで瓦が突き出ていて、雨水をまとめるトユ本来の役割を果たしていません。

部分的に補修すればよいという話ではなく全体が歪んでしまっている証拠で、それだけ本来の位置から瓦がズレてしまっているとみることができます。

瓦屋根の瓦構造は、瓦が一枚ずつ隙間なく重なり合うことで互いに安定し、雨から家を守ります。

瓦はワンピースずつ成していくパズルのように、ぱち ぱち と、互いにはまっているのです。

瓦と瓦があっちいけ こっちいけとはじめたら、収まるところがわからず浮くところがでてきて。

生じた隙間は外敵の侵入を許し、瓦が互いにぶつかりヒビをつくってしまう。

あったかどうかわからないひずみは、屋根全体に大きな波となって現れます。

露出するギャップを塞ごうと処置した詰めもの。

応急の対策による元通りは高望みで、少しの突風がくると、ぐらぐら ぐらぐら。

しのげたつもり。

隠したつもり。

どこからおかしくなったんやろう。

そのときは「この時」ってはっきりすることはない。

あのときにはもうそうやったんかな。

ずれていかないように、ずれないように、互いに毎日毎日確かめ合うことが大切なんですけれども

なかなかできへんのよね。

日常メンテナンス。

大切です。

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