祇園の夜の店だった建物で、新しい店が生まれる
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祇園の夜の店だった建物で新しい店が生まれる
— 生まれる前夜 / 縄手新橋
祇園の奥で、長く夜の気配をまとっていた建物があります。
けれど街は、少しずつ変わっています。
その変化の途中にある一棟を、今はまだ「生まれる前夜」として記しておきます。
京都の祇園。
少し路地を入ると、いまだに“夜の街”の空気が残る場所があります。
今回の建物も、そんな場所にありました。
場所は、縄手新橋。
すぐ先を抜ければ祇園白川。
観光客も、地元の人も、自然と流れていく動線の途中です。
ただ、この場所がこれまで歩んできた時間は、
いわゆる観光地のそれとは、少し違いました。
この建物には、長く風俗店が入っていました。
セクシーキャバクラという夜の業態です。
夜になると灯りがつき、
人が吸い込まれていく。
そんな使われ方をしてきた場所でした。
でも、街は少しずつ変わっています。
祇園白川周辺。
新橋通り。
このあたりはここ数年で、街の空気が少しずつ変わってきています。
夜の街だった場所に小さな飲食店が生まれたり、
落ち着いたバーができたり、
昼の時間も人が歩くようになったり。
「夜だけの街」ではなくなってきている。
そんな流れを、この場所にも感じます。
この建物も、次の使い方を探していました。
今回の建物は、1階約21坪。
間口は広くはありませんが、奥に長い形をしています。
祇園のこの立地では、むしろよくある形です。
そして何より、縄手通からすぐという場所の強さがあります。
ここに入る店は、もう決まっています。
ただ、このシリーズではまだ言いません。
なぜなら、この場所はいま
「生まれる前夜」だからです。
工事が始まり、準備が進み、やがて店に灯りが入る。
その瞬間まで、この場所はまだ「これから生まれる場所」です。
京都では、店はこうやって生まれます。
誰かが最初から整えた場所ではなく、
使われてきた建物の時間を受け継ぎながら、次の店が生まれていく。
京都の店は、こういう場所から生まれることが多い。
昔の使われ方を終えた建物に、違う灯りが入る。
この建物も、まさにその途中にあります。
街が変わることと、店が生まれることは、きっとつながっています。
ここから、また一つ店が生まれます。
祇園白川の近く。縄手新橋。
夜の街だった場所に、新しい店が生まれます。
完成したら、またここで紹介します。
今はまだ、「生まれる前夜」。

